「80デイズ」映画の基となった小説家のインスピレーションとは?

目安時間:約 4分

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あなたは、2004年に映画化された『80デイズ』という
世界を80日間で旅行する映画を観ましたか?

 

ジャッキー・チェンやアーノルド・シュワルツェネッガー
も出演し、10か国のロケ地と約120億も投じて製作された映画。

 

これは、古典的冒険小説であり、その名も
「80日間世界一周旅行」がもとになっていて、
こちらを読んでいるかもしれませんね。

 

はい、その小説を書いた男こそ、本日の主役。

 

★フランス作家 ジュール・ベルヌ
(1828-1905)

 

彼は、なんと息を引き取ろうとしたまさにその日
小説の構想が生まれたときのことを
カミングアウト(告白)したのでした。

 

(※ん?天才でもインスピレーションによる作品だったことは
隠しておきたかったのでしょうか?)

 

※もしかして、今から映画か小説をご覧になりたい場合は、
ネタばれになるので☆☆☆の間は読まないでください。

 

☆☆☆

 

ベルヌファンなら、よく知っているように、
この『80日間世界一周旅行』は、
ロンドンのあるクラブで主人公フォッグが
80日間で世界一周ができるかを賭けをする。

 

ハラハラドキドキのスリルに満ちた冒険を
繰り広げながら、惜しいかな1日遅れの帰国となった。

 

はずであったが、
実際は、ギリギリ約束の日の10分前に
見事にクラブへ到着したのであった。

 

彼はしっかり計算済みだったのである。
西から東へと地球を回れば一日得をするということを。

 

経度の違いで一日を生み出した
うまいトリックである。

 

☆☆☆

 

さて、この小説のインスピレーションは、
2つのヒラメキが利用されている。

 

1つは、パリのマドレーヌ広場をプラプラ散歩中。
トーマス・クック旅行代理店の新聞広告を読んだとき、

『今日では、80日間あれば世界一周旅行をするのは
たやすいことです』

という一文が目に入る。

 

これを見た瞬間に、構想が閃(ひらめ)いたという。

もう1つは、次の短編を読んだときに刺激を受けた。
『一週間に3回の日曜日』(エドガー・アラン・ポー)

これは、結婚を望む娘に
「1週間に3度日曜日があるようになるまで
結婚は許さない」
と言い放った頑固爺さんの言葉から始まる。

 

この小説で、ひねりを利かせた地理的センスを
惜しみなく小説に反映させた。

 

 

誰もが何気なく目にする新聞広告の一文を見逃さないばかりか、
インスピレーションを得て、それが世界的に有名な小説になるという

宝石の原石は、かなり身近なところにありそうですね。

 

holiday

 

☆世界を旅するときは、逆方向。―ひとりごと

 

 

そうそう、世界旅をするときは、
1日得するから西から東へまわろうとは決して思わないでください。

 

1日得するのは、その分体に負担がかかります。

 

楽に旅するのは、反対の
東から西へまわることです。

 

確かに、帰国後に時が進んでいるので
損した気持ちになります。

 

でも、時間って先へ先へと追いかける方が
タイムラグの対応も楽になります。

 

1日得した分、体調を整えるのに
そのくらいすぐにかかりますので、
世界旅を選べるときは、
東から西周りで動いてみてくださいね。

 

 

 

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